猫ちゃんが元気いっぱいに餌を食べる姿って本当にかわいいですよね。
しかし、急に猫ちゃんがものすごい勢いで餌をがっくようになり、食後に吐いてしまったら驚くと思います。
ついこの前までは普通に餌を食べていたのに、今日はよっぽどお腹が空いていたのだろうか。またはどこか悪いのだろうか。
食後に何回も吐いてしまうのは、うちの猫ちゃんだけなのだろうかと飼い主さんは不安になりますよね。
正直、このままでは猫ちゃんの体によくないです。
あなたの愛猫ちゃんが餌をがっつく、早食いをする、食後に吐いてしまうなどの問題の裏には、一体どんなことが起きているのか。
ここではそんな猫ちゃんの行動の原因と解決策をお伝えしていきます。
早食いや食後に吐いてしまうなどの悩みから解放されて、あなたと愛猫ちゃんとの時間を幸せなものに変えましょう。
猫が餌にがっつくのか6つの理由

猫が餌にがっつくのには6つの理由があります。
- 猫の性格
- 空腹だった
- 成長期、妊娠中、授乳期
- 不妊、去勢手術の後
- ストレス
- 満腹感を得られにくい
1,猫の性格
あなたの周りで、ご飯をおいしそうにがっついて食べる人はいませんか。
同じように猫でも食い意地が張っている子もいます。わたしたちでも、ゆっくり食べる人や、小食な人、そしてがっつく人と様々ですよね。
いろんなタイプの人がいるように、いろんな性格の猫ちゃんがいます。
2,空腹だった
1日8時間デスクワークをしている人と外の仕事の人を比べると、空腹の度合いが違ってきますよね。
もちろん、体質的なこともあるかもしれません。
体をたくさん動かすとお腹が減るように、あなたの愛猫ちゃんがいつもより多く運動したからかもしれません。
そして、空腹のあまり勢いよく食べてしまったのでしょう。
3,成長期、妊娠中、授乳期
人間と同じように、成長期(生後12ヶ月まで)の猫はエネルギーが必要になるので、一時的にたくさん食べるようになります。
よりたくさんの栄養を摂取しようと、餌にがっつきます。
4,不妊、去勢手術の後
不妊去勢手術の後は、ホルモンバランスの変化によって食欲が増すことがあります。また、手術前の絶食による反動もあるかもしれません。
ここで注意しなければならないのは、不妊、去勢手術後は消費エネルギーが減ってしまうので、今までと同じ餌で同じ量を与えているとカロリーオーバーになる可能性があります。
手術後は愛猫ちゃんの肥満防止に、ねだられても心を鬼にして与えすぎないこと。
そして、避妊・去勢手術後は愛猫ちゃんの様子を見ながら、必要であれば餌を見直しましょう。
5,ストレス
多頭飼いの場合は、他の猫に取られないようにのに急いで食べたり、自分の分を食べた後に他の猫のご飯を食べてしまうこともあります。
また、急に環境が変わったり、飼い主さんに忙しくて構ってもらえなかったり、多頭飼いで甘えられないと愛情不足でストレスを感じます。
猫ちゃんも人間と同じく環境の変化や愛情不足でストレスを感じるので、飼い主さんは猫ちゃんの心のケアが大切です。
人もストレスを感じると過食になる時がありますよね。猫ちゃんも一緒です。
また、猫ちゃんのストレスによる過食は心因性の摂食障害です。
6,満腹感を得られにくい
なぜ満腹感が得られにくいのでしょうか?
猫は本来生態上、単独で狩りを行い少量の食事を何回にも分けて食べます。しかし、先に説明した理由などから猫ちゃんが早食いをしてしまうと、満腹感が得られにくいためより早くたくさん食べてしまいます。
満腹感が得られないと猫ちゃんはもっと食べたくなってしまいます。
「早食いは太る元」と言われるように、このままではあなたの愛猫ちゃんの健康が危ないです。
がっつくとなにが悪いのか

吐いてしまう
猫は早食いや、たくさん食べた時に吐くことがあります。
猫は本来捕らえた獲物を丸呑みします。そのため、何か異常があればすぐに吐き出せるようになっているので、吐いた後もいつも通り元気で食欲があれば安心できる場合です。
吐いた後の猫ちゃんの様子で、健康上に問題があるか、安心できるが判断しましょう。
- 吐いたものの内容
- 吐いたものの色
- 1日に吐いた回数
- 吐いた後の猫の様子
肥満のリスク
あなたは毎日、猫ちゃんの餌を決まった時間に既定の量をあげていますか。
キャットフードに記載されている規定量より多く与えてしまうと、たくさん食べる習慣がついて肥満の原因にもなります。
猫は本来、回数を分けて食べる生き物です。
少しの食事で栄養を補給できる体なので、がっつく猫ちゃんには1回の食事で満足できる工夫が必要です。私たちも食べ過ぎる生活が続くと、胃が広がり食べ過ぎてしまいますよね。
猫は自分で健康管理が出来ないので、飼い主さんから与えるのはとても重要です。
最近の猫は肥満傾向にあるため、おねだりすればもらえると思われていると、少しでもお腹が減ったら可愛く鳴いてすり寄ってきますが、食べすぎになりカロリーオーバーになります。
おねだりしてくる姿は可愛いですが、心を鬼にして断固としてあげない姿勢を貫き、一緒に遊んで食事から意識を遠ざけてあげましょう。
餌の与え方の工夫
あなたは猫ちゃんに餌をあげるとき、決まった時間に決まった量をお皿に入れているだけではないでしょうか。
それではいつまでたっても猫ちゃんが餌をがっつくので早食いは改善しません。
ほんの少しのと工夫と時間があればできることがあります。猫ちゃんの健康のためにも、是非試してみてくださいね。
対策1,餌をかさましして満腹感を高める
鶏肉から作ったチキンスープでかさましする、とっても簡単な方法です。
材料は、尿石になりやすいリン含有量が少ない鶏もも肉とお水だけ。
- 鶏もも肉の皮や脂肪を取り除く。
- ①の鶏もも肉を水で煮る。
- ②で煮た煮汁(スープ)を餌に混ぜる。
たったこれだけですが、餌のかさましにもなるし水分摂取も同時にできるので、一石二鳥です。
対策2,餌を小分けにして与える回数を増やす
猫の生態から、餌を小分けにするとよいとお伝えしました。
さらに小分けにすることのメリットとして、お腹が空く時間を減らし、餌をがっつくことを防止する期待ができます。
また、おねだりされても、1日分の餌の総量内で与えるようにしましょう。
早食いの予防

あなたは普段の食事にどれだけ時間をかけていますか。
誰でもお腹が空いている時や美味しそうなご飯があると、夢中で食べてしまいますよね。しかし、使いにくい食器だったらどうでしょうか。嫌でも食べるのに時間がかかってしまいます。
同じように、猫ちゃんの食事のお皿を変えてみるのもよいかもしれません。自然とゆっくり食べるようになりますよ。
がっつき防止のお皿に変える
お皿をでこぼこしたものに変えることで、食べにくくし、がっつくことを予防します。こちらはペットショップなどでも売られていますね。このような形をしたお皿です。
遊び心のある「フードパズル」で楽しい食事の時間にする。
フードパズルは、猫ちゃんが餌を食べるときに取り出すのに工夫が必要な、知育タイプのお皿です。
猫は獲物を捕らえる狩猟本能があるので、自分で餌を捕らえようとすることは猫にとってもよい刺激になり、ストレス発散にもなります。
小さな子供には、「遊びながら食べない」と注意をするところですが、狩猟感覚で本能を刺激しながら餌を取ることができ、猫ちゃんも退屈せずに餌を食べることができます。
自然と食事の時間がかかるようになるので、早食い、肥満防止になります。
いろんなタイプのお皿があるので、よければ参考に見て下さいね。猫ちゃんが餌を取るのが難しすぎると飽きてしまうので、その子にあったものがよいでしょう。
まとめ

あなたの愛猫ちゃんが餌をがっつくことで、吐いてしまうことや、肥満にならないか心配になりますよね。どうやったらゆっくり食べてくれるのか、以下の方法を試してみるとよいでしょう。
- 鶏肉から作ったチキンスープで餌をかさましして満腹感を高める。
- 1日の総量を小分けにして与える回数を増やす。
- いつもの餌皿を「がっつき防止のお皿」に変える。
- 猫の本能を刺激する「フードパズル」に変える。
ほんの少しの工夫と手間であなたの愛猫ちゃんの健康が守れます。その子によって状況や性格も違いますが簡単に試せる方法です。
また、早食いの原因が、飼い主さんからかまってもらえないことや環境が変わった、などのストレスである可能性もあるため、日々の食事の工夫のほかにも愛猫ちゃんとの時間を大切にしましょう。
家族の一員として健康で長生きしできるよう、猫ちゃんの健康管理は飼い主さんの役割です。
あなたのかわいい愛猫ちゃんがゆっくりと食事をすることで、餌を吐くことなく、さらに肥満を予防して、健康で長生きできるよう参考にしていただけると嬉しいです。