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野良猫問題を考える!餌をあげない方がいい?あげても大丈夫?

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みなさんは最近、野良猫を見かけることはありますか。都市部では、街の整備が進んだこともあって少なくなっているかもしれませんが、地域によってはまだまだ身近にいると思います。

もし野良猫を見かけたとき、みなさんならどうしますか。

飼い主
飼い主
 人懐っこい猫ちゃんだったら餌あげちゃうかな
飼い主
飼い主
 でも、野良猫って触るのが少し心配かも・・

その時の状況にも左右されるかもしれませんね。時間があればヨシヨシかわいがってあげるけど、急いでいたら無視してしまう。自分だけなら良いけど、自分の小さな子供が近づくのはためらう。無意識のうちに、こちらの都合で野良猫を区別しているのです。

野良猫には餌をあげるべきではない、という話はよく耳にすると思います。ですが実際は、餌をもらって生き延びている野良猫たちがたくさんいるのも事実。

問題はどこにあるのでしょうか。

今回は、社会的にも問題になっている「野良猫ちゃん」について、わたしなりに考えてみたいと思います。人それぞれ、考え方は違います。よかったら一緒に考えてもらえると嬉しいです。

なぜ野良猫は生まれる?

野良猫というと、自由気ままに生きている「野生」の猫のように考えがちですが、そうではありません。野良猫が増えてしまった原因はわたしたち人間にあります。

かわいいから、と飼い始めたものの、世話をしきれずに捨ててしまう。避妊・去勢手術をしなかったために、子猫が増えてしまって飼えなくなり捨ててしまう。

野良猫に罪はないのです。

もちろん、責任を持って家族のように接している飼い主がほとんどです。一部の無責任な飼い主によって野良猫は生み出されてしまうのです。

ゆね
ゆね
とっても心が痛いよ。。

 

野良猫に餌をあげたい気持ち

昔、わたしがよく行っていた居酒屋に、野良猫ちゃんがよく姿を見せていました。そのお店を経営されているご夫婦は、猫ちゃんが来る度に餌をあげていたので、猫ちゃんはすっかり懐いて、常連客からもとてもかわいがられていました。

猫好きのわたしもそのひとり。一緒になって餌をあげ、かわいがっていました。

ただ、そのお店は数年後、事情により閉店することに。わたしが閉店間近にお店に訪れたその日も、猫ちゃんは現れました。

ゆね
ゆね
猫ちゃん、もう餌もらえなくなっちゃうね。元気でいてね。

そんな言葉をかけた記憶はありますが、その猫ちゃんの行く末をわたしは知りません。その時のわたしは、そこまで考えてあげることが出来なかったのです。

今、改めて考えてみると、いろいろな想像ができます。

「餌をもらえなくなって、どこかでひっそり餓死してしまったかも」

「いや、また別の人から餌をもらって元気に過ごしているに違いない」

「それとも、店があった場所に何度も現れて、ご近所に迷惑がられているのかも」

餌をあげようと思う人の気持ち。これは多くの人が理解できると思います。

猫好きの人なら、かわいくて放っておけないと思うだろうし、特に猫好きじゃない人も、お腹が空いている様子を見れば、かわいそうという思いで餌をあげたりする。

そもそも、何の意識もせずに与えている人も多いのではないでしょうか。生きている物に餌をあげることはわたしたちの本能的な反応なのかもしれません。

野良猫に餌をあげない方がいい理由

たろう(オス)
たろう(オス)
野良猫も飼い猫も同じ猫だにゃ
ぼうちゃん(オス)
ぼうちゃん(オス)
なんで野良猫には餌をあげないにゃ?

1、無責任な行為が引き起こす問題

多くの人は、かわいい、かわいそうなどその時の気分で餌をあげますが、世話をするわけではありません。野良猫は、餌を貰えるとわかれば、またその場所にやってきます。責任を持って毎日与えられる環境であれば良いですが、そうでない場合がほとんどでしょう。

その餌の食べ散らかしや、ふん・尿の問題もあります。誰も世話をしていないので、片づけも行われず、不衛生な環境が感染症などを引き起こすことも考えられます。

また、野良猫が集まることで、猫同士の喧嘩、鳴き声がうるさいなど、近所の住民にとっては迷惑な状態が続くことになります。

 

2、繁殖の問題

猫好きのみなさんはご存じだと思いますが、猫の繁能力はとても高いです。決まった繁殖期がないため、年に2~4回の出産が可能で、1回の出産で4~8匹の子猫が産まれます。つまり、1匹のメス猫から1年に10~20匹の子猫が産まれることも。

そのため、飼い猫は避妊・去勢手術を行うことが常識ですが、野良猫の場合はそうは行きません。放っておくと、自然にまた新しい野良猫が産まれてしまうのです。

増えてしまった野良猫の行く末は、いったいどうなるのか。多くは食べ物が無くさまよった結果、餓死してしまうのかもしれません。一方、近所トラブルを起こし、行政に通報されれば、保健所に引き取られて殺処分です。

ゆね
ゆね
 悲しいな。。どうにか助けてあげる方法はないのかな。

 

「地域猫」として育てる

この野良猫問題に対して、行政は何も対応していないのか、と言われるとそうではありません。自治体によっては、市区町村のホームページに餌をあげないよう注意喚起しています。

中には、野良猫を排除するのではなく、「地域猫」という形で保護する活動をしているケースもあります。

「地域猫」とは、飼い主がいない猫を地域住民の理解や協力を得た上で、住民やボランティアなどが共同管理している猫のことです。

そう聞くと、地域の公園などにたくさんの猫が集まり、子供からお年寄りまでみんなが協力してお世話をしている、平和なイメージが浮かびます。地域交流も活発になり、動物との触れ合いが子供の教育や人々の癒しに繋がるかもしれませんよね。

ただ、残念ながら、現実はそう簡単ではないようです。当然、猫好きの方ばかりではありませんし、今までお伝えしてきた様々な問題がすぐに解決できるわけでもありません。デメリットも踏まえた上で理解を得るのはとても難しいことですね。

 

まとめ

ここまで、野良猫に餌をあげてもいい?あげない方がいい? ということについて考えてきました。

  1. 野良猫が増えてしまった原因はわたしたち人間にあり、野良猫に罪はない。
  2. 野良猫に餌をあげ、助けてあげたい、と思う人間の想いは本能的なもの。
  3. 野良猫に餌をあげない方がいい理由として、「人間が無責任に餌をあげることで様々な問題が生じる」、「増えすぎてしまう子猫の問題」の2つがあげられる。
  4. 「地域猫」として保護する活動もある
結論

世話をする責任を持てないなら、安易な気持ちで餌をあげるべきではない

これがわたしなりの結論です。

ですが、ちょっとモヤモヤした気持ちが残っているのも事実です。

みなさん想像してみてください。

実際に、目の前にお腹を空かせた小さな猫が鳴いて現れたらどうしますか。正直わたしは、そのまま立ち去れる自信がありません。餌をあげてはいけない、と頭でわかってはいても、やっぱり助けてあげたい。「感情」の部分で割り切れないのです。

その人間が持つ「優しさ」や「感情」の部分が、野良猫問題が解決しないひとつの要因にもなっているかもしれません。

今、コロナ禍で在宅中心の生活になったことで、ペット需要がとても高まっていると聞きます。猫ちゃんに限ったことではなく、これからも人間と動物が幸せに暮らしていくために、わたしたちはこの問題を考え続けていかなければならないと思うのです。

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