可愛らしい声と仕草で、甘えてくるのが得意な猫ちゃん。
一生懸命、ご飯を食べる姿をみていると、守ってあげたくなるような気持ちになりますね。
さて、猫ちゃんの困った癖があるのをご存じですか。
多くの飼い主さんの悩み事として、「夜中に餌を欲しがる」という猫ちゃんの癖があります。
日中に餌を与えても、飼い主が寝付いた夜中に、餌をねだってくるという癖です。
これは、猫ちゃんにとって、よくない癖の一つになります。
また、飼い主さんにとっても「睡眠不足になる」という悩みも同時に起こってしまいます。
猫ちゃんと飼い主さん共に、あまり好ましくないことだと思います。
猫ちゃんに対する餌の疑問を解決することで、猫ちゃんの健康的な生活を守ることができます。
また、飼い主さんも睡眠不足に悩まされることがなくなります。
我が家の猫ちゃんも、夜中に餌をねだる癖があって、私は睡眠不足に悩まされた過去がありました。
しかし、猫ちゃんの餌やりの疑問を解決することで、毎日ぐっすり眠ることができるようになったのです。
なぜ夜中に餌を欲しがるのか。
夜中に餌をあげてはいけないのか。猫ちゃんの餌やりに対する疑問を紐解いて、対策を紹介していきたいと思います。
どうして、夜中に餌を欲しがるの?

①餌の量が足りない
猫に与える餌の量が足りない場合や夜中の活動量が多い猫は、夜中にお腹が空いて、餌をねだることがあります。
餌入れにたっぷり餌を入れていても、食べ残してしまう猫もいます。
お腹いっぱいになったから、食べ残したというだけではなく、不衛生になった餌に対して嫌悪感を抱いて食べなくなるケースも少なくないです。
また、夜中の活動量が多い猫は、夜中に空腹になるのは当然のことです。
うろうろ動き回ってお腹が空いて、飼い主さんにねだってきます。
②飼い主さんの生活の乱れが影響している
猫は、とても柔軟に生活環境に適応できる能力があります。
ゆえに、飼い主さんの生活リズムがばらばらで、猫と触れ合う時間帯もバラバラであると、猫の生活リズムも乱れてしまいます。
その結果、食事のタイミングもばらばらになってしまうケースがあるようです。
飼い主さんが寝付いた後でも、夜中に餌を食べる習慣がついてしまっている猫であれば、夜中に餌をねだってくるのは当然だと思います。
③適切な餌の量を与えているのに、夜中に餌をねだる場合
餌の量の計算式から把握できた、適切な餌の量を与えているのに、夜中や別の時間帯に、餌をねだってくる場合もあります。
体調不良や何らかの病気がある可能性を考えて、獣医に相談してみることが必要です。
夜中に餌をねだる行為の解決方法

解決方法①:適切な量の餌を与えているか確認する
まず、一日に与えている餌の量を把握してみましょう。
一般的な計算方法で出された量と実際与えている餌の量を比較して、少ないのであれば、適切な餌の量を与えてみましょう。
猫が一日に食べている、餌の量が把握できないのであれば、餌を与える方法を変えてみましょう。
例えば、「餌入れが空っぽになる度に、餌を補充する方法」から、「人間と同じように、決まった時間に与える」方法に変えてみるということです。
餌入れに実際に与えている餌の量と、食べている餌の量が異なる場合がありますので、しっかり把握できる餌やりの方法を実践してみることが大切です。
実際に与えている餌の量が、適切な餌の量であれば、夜中に餌を欲しがる理由は、他にあると考えられます。
解決方法②:日中の活動量を増やす
日中に、1匹になることが多い猫は、退屈で寝てしまうことが多いです。
その反面、飼い主さんとともに過ごすことが出来る夕方以降に、活動的になる場合があります。
そのような、生活リズムが理由で、夜中に活動量が増えてしまう猫への対策として、日中の活動量を増やしてみることをおすすめします。
1匹になる猫の、日中の活動量を増やす方法はいくつかあります。
猫の特性を利用して、遊びの要素が多い、おもちゃを与えてみましょう。
1匹で遊べるようであれば、日中に退屈して寝てしまう時間を減らすことができます。
また、日中の活動量が増えるので、夜は寝るという生活リズムを作りやすくなると思います。
また、おすすめしているのが、遊びながらおやつを食べることができる、餌入れを活用してみることです。
遊びながら、おやつを食べることができるので、狩りの習性を生かした、猫の興味を駆り立てるような対応策だと思います。
ただし、おやつの与え過ぎには注意してください。
解決方法③:夜中に餌を欲しがっても無視する
一見、酷な解決方法だと思われがちですが、これも猫の特性に合わせた解決方法の1つです。
猫ちゃんが甘えて、夜中に餌を欲しがることがあるかもしれません。
そのときに、猫に対して反応すると、「甘えると反応する」と猫が学習してしまいます。
猫が何回もしつこく飼い主さんに餌を欲しがるように甘えてきても、無視し続けてください。そのうちに、猫も「甘えても今の時間は反応しない」と学習することができます。
甘えるから反応してしまう、という悪循環を、断ち切ることはとても大切なことだと思います。
解決方法④:飼い主さんの生活リズムを整える
飼い主さんが、夜中遅くまで電気を点けていると猫は「飼い主さんは、今は活動している時間帯なんだ。」「昼間は遊んでもらえないから、今のうちにたっぷり遊んでもらおう。」と学習してしまいます。
猫のためにも、飼い主さんが生活のリズムを整えて、就寝時には電気を早めに消してみることをおすすめします。
解決方法⑤:夜中、飼い主さんに近づけないようにする
猫のために、環境を整えることも大事なことです。
飼い主さんの寝室に、いつでも出入りすることは、猫にとって幸せなことかもしれません。
しかし、悪循環を断ち切るために、夜中に飼い主さんの寝室に入れないように工夫することも試してください。
飼い主さんの寝室のドアを閉めるだけで構いません。
物理的に難しいときは、一時的に猫をケージに入れることも検討しなくてはなりませんね。
全ては、猫が夜中に餌を欲しがらなくなるようになるためです。
猫に対する正しい餌やりの方法とは?

餌やりのタイミング
猫の餌やりの方法は、いくつかあります。それぞれ、利点と欠点があります。代表的な方法は3つです。
- 人間と同じように、決まった時間に与える方法
- 餌入れが空っぽになる度に、餌を追加する方法
- 欲しがるときに少量ずつ与える方法
①人間と同じように、決まった時間に与える方法
決まった時間に餌を与えるので、一日あたりの餌の量を把握しやすく、猫の健康管理がしやすい方法です。
また、どの時間帯が食欲があるか把握することができます。
猫が体調を崩したときに、食事の量や食欲など変化を感じ取りやすい餌やりの方法です。
しかし、決まった時間に餌を与えること自体が難しい場合があります。
飼い主さんが仕事に出かけている場合、日中の餌やりは難しいでしょう。
また、決まった時間に餌を与える行為自体が、飼い主さんのストレスとなる場合があるでしょう。
②餌入れが空っぽになる度に、餌を補充する方法
ケージの中や餌台の上など決まった場所に餌入れを置き、たっぷりと餌を入れておく方法です。
猫も、食べたいときに食べることができます。
また、決まった時間帯に餌を与えることがないので、飼い主さんのストレスが少ない方法かなと思います。
しかし、餌を入れたままにしておくことは、不衛生になりやすいという欠点があります。
猫ちゃんは、いったん餌が不衛生なものと判断すると、残りの餌を食べなくなることがあるようです。
また、食事の量が管理しにくくなり、好きなだけ食べてしまう猫は、肥満気味になる可能性があります。
また、だらだら食べ続けてしまうことで、内科的な疾患にかかりやすいとも言われています。
③欲しがるときに少量ずつ与える方法
子猫のうちは、一日に少量ずつ複数回に分けて、餌を与えることが多いでしょう。
子猫は、一度に食べてしまい、嘔吐してしまうことがあります。
この時期には、適した餌やりの方法だと思います。
しかし、成猫の場合、発育期を過ぎているので、必要な量を与えることが必要になります。
この方法では、一日の餌の量が管理しにくくなります。
また、一定の時間に欲しがる場合はいいのですが、不定期に餌を欲しがる猫の場合は、生活のリズムが崩れやすくなってしまいます。
適切な餌の量とは?
日本のペットの肥満率は、50%以上という報告があります。なかなか、適切な食事量を管理することが難しいようです。
長く、健康的に生活するために、適切な餌の量を紹介していきます。
猫の餌の一般的な計算式
餌の量を計算する方法は様々です。ここでは、一般的な猫の餌の量の計算式を紹介します。
一般的には、「体重×80kcal」が、1日の餌の量と言われています。
必要なエネルギー量を計算する方法や、ペットフードのパッケージや猫の種類による目安などがあります。
細かい計算は、大変だと思いますので、一般的な計算方法をおすすめします。
計算して得られた餌の量が、適切かどうか迷う場合は、獣医に確認することも大切です。
猫ちゃんに与える餌の量は、こちらの記事に詳しく書いてあるので、知らない方は見て確認しましょう。

適切な餌の量を食べているか確認する方法
猫の適切な餌の量を計算した後は、その量をしっかり守っているか管理することが大切です。
餌やりの方法で説明した「決まった時間に餌を与える方法」が、一番餌の量を把握することができると思います。
「餌入れが空っぽになる度に、餌を補充する方法」は、与えている餌が、日にちをまたぐ可能性があります。
餌の量を把握する場合は、日をまたぐときに餌の交換を行って、残量と補充した餌の量を合わせて計算することができます。
猫の餌の計算式や、実際の摂取量の計算について、「必ずこの方法でないといけない」というものはありません。
飼い主さんが管理しやすい方法を試してみることが大切だと思います。
猫の習性を知ろう

猫は夜行性なの?

猫の夜行性という習性は誤解されている!
夜行性と思われている猫。飼い猫と野生の猫での習性は、異なるようです。
猫は元々、ネズミや鳥などの小動物を捕まえて、食事をとっていました。
ネズミや鳥は夕暮れや早朝に活動するので、それに併せて、猫が狩りをするため、夜行性と考えられていました。
活動時間は、狩りをする時間帯であったということです。
飼い猫は、餌狩りを行わなくても、飼い主から餌をもらうことができます。
狩りをしなくててよい生活になった、と言うことですね。狩りをしなくなった猫は、夕暮れや早朝に活動する理由がなくなりました。
猫=夜行性では、なくなったということですね。
人間の生活リズムに合わせることができる
猫は、数千年も昔から、人間とともに生活してきたと考えられています。
朝起きて、夜は眠るという人間の生活リズムに、野生の習性であった夜間の活動性が弱まり、ともに人間と暮らすことが可能になったと考えられています。
猫は、柔軟に生活環境に合わせることが出来るという特性を持っています。
日本では、猫は魚が好きと考えられていますが、海外ではその土地の食べ物を好むと言われてます。
食生活だけではなく、朝起きて夜は寝るという生活リズムにも、柔軟に対応することができます。
夜は、飼い主さんのベッドで、ぐっすり眠る猫もいるようですよ。
食事も生活のリズムも柔軟に合わせることが出来る猫は、一概に夜行性であるとは、言えないようですね。
飼い主さんの対応が猫に影響を与える
猫は、とても賢い動物です。
飼い主さんに何か要求して、反応してもらえると、自分の行動が正しかったのだと思うようになります。
飼い主さんが猫の甘えに対応しすぎると、「いつでも甘えたら、何かしてくれる」と覚えてしまいます。
それは、夜中であっても同じです。
夜中に猫が甘えてきて、少しだけと思って撫でたり遊んであげたりすると、「やっぱり、いつでも何かしてくれる」と覚えてしまうのです。
猫の習性だけではなく、飼い主さんの対応が、猫を夜行性のような生活リズムに変えてしまっているかもしれません。
猫の甘えの特徴
時間帯で甘えの理由が変わる?
猫が甘える理由は様々です。
しかし、時間帯によって観察してみると、特徴をつかむことができます。
- 朝の甘え:「遊びたい」、「ご飯が欲しい」気持ちが強くなる時間帯です。
- 昼の甘え:飼い主にすり寄ってくるような、穏やかな甘えが多いです。
- 夜の甘え:日中に飼い主さんと過ごせない分、甘えが強くなる時間帯です。
猫が甘える理由は様々です。
必ずしも餌が欲しくて甘えているわけではありません。
どうして甘えてくるのか、理由を考えてみると、ついついおやつを与えてしまう対応を変えることができるかもしれません。
まとめ

猫が、夜中に餌をねだってくる理由と対策方法について紹介しました。
猫が夜中に餌をねだってくる理由は、
- 夜中の活動量が増えている場合、お腹が空いてしまうこと
- 餌の量がそもそも足りないこと
また、夜中に餌をねだることをやめさせるコツは、
- 十分な量の餌を与える
- 人間が規則正しい生活を送る
- 日中の活動量を増やす
- 夜中に餌をねだることができない状況をつくる
猫ちゃんと長く健康的に暮らすために、猫ちゃんの習性を知って様々なな対策を講じることは、飼い主さんも幸せに暮らすことができるのではないでしょうか。

