猫の喧嘩を見たことありますか。猫を飼って間もない時は、ひたすら可愛いのイメージで、まさか喧嘩するなんて夢にも思いませんよね。わたしも猫が本当にかわいいので、喧嘩するイメージは忘れてしまいます。
基本的に温和で喧嘩を避ける猫ですが、喧嘩する時は激しいです。もともと肉食動物で縄張り意識も強い為、戦う時は戦うんです。
なので、喧嘩の後は元気をなくしたり性格が変わってしまう子が少なくありません。せっかく可愛い猫が極端に警戒心が強くなったり、より人間に懐かなくなってしまいます。
特に家から脱走してしまったときは、野良猫と遭遇して喧嘩に発展しやすいので要注意です。
そこで、今回は猫がどんな時に喧嘩するか、なぜ元気を失ってしまうのかを解説していきます。脱走は他の猫との喧嘩の可能性が飛躍的に上がりますので、脱走を防ぐ対策も含めて、お話させて頂きます。
日々、可愛い猫ちゃんと接しているとついつい忘れがちですが、気を引き締める意味で、参考にしてらもえればと思います。
猫が喧嘩をする理由
猫はなんで喧嘩をすると思いますか。猫は肉食動物なので、肉食動物ならではの理由があります。猫が喧嘩をする理由は以下の3つです。
- 縄張り争い
- 発情期
- 他の猫との相性
納得いくような、実感わかないような、ですよね。それぞれ解説して理由を紐解いていきます。
①縄張り争い
猫が喧嘩をする理由のひとつ目が縄張りをめぐる争いです。
猫は縄張り意識をしっかり持っており、生活を行う範囲の「ホームテリトリー」と獲物の狩りを行う「ハンティングテリトリー」を決めています。一般的にオス猫の方がメス猫よりも強い縄張り意識をもっています。
ホームテリトリー
猫が餌を食べたり、寝たりするプライベートな空間の事です。ホームテリトリーに入る事が許されるのは、飼い主や、家族の猫だけです。
ここに入ると猫は激しい喧嘩になります。飼い主の友人が家に来た時に、猫ちゃんがそわそわするのは、他の存在がテリトリーに入ってきたからなんですね。
ハンティングテリトリー
生きる為の狩りを行う空間の事です。ホームテリトリーほど厳しい縄張り意識はありませんが、知らない猫が侵入してくる事は許しませんので、しばしば喧嘩になります。
ちなみに飼い猫の場合は、家全体がテリトリーになります。
同じ時間に適切な量の餌をあげていると、縄張り意識も少し和らぎ、猫はリラックスして生活できるようになりますよ。
②発情期
メス猫は発情期に特有のフェロモンを発します。オス猫を引き寄せて争わせ、一番強いオス猫と交尾します。
発情期のオス猫は繁殖期に通常の10倍も縄張りを広げます。その為、他の猫と縄張りが重なり、争いに発展してしまいます。子孫を残すため、発情期のオスは気性が荒く、すぐに喧嘩を始めてしまう傾向があります。
③他の猫との相性
複数の猫を飼おうとした場合に気をつけないといけないのが、猫同士の相性です。
合わない猫は家の中で一緒にいるとお互いのテリトリーが重なってしまう為、どうしても喧嘩が起こってしまいます。
今飼っている猫に追加して飼う場合など、猫同士の力関係がはっきりしない場合でも喧嘩が起こってしまいますので、気をつけましょう。
- オスの成猫+オスの成猫
- 高齢の猫+子ども猫
①オスの成猫は発情期など縄張り争いが激しくなりがちです。去勢をしている場合は幾分か和らぎますが、あまりお勧めはしません。
②高齢の猫と子どもの猫を一緒にすると、高齢の猫は子どもの猫の元気の良さにストレスを感じてしまいますので、気をつけましょう。
2匹の猫を飼う場合は、オスとメスの組み合わせが仲良くなりやすいと言われています。ただ、お互いの性格による部分が大きいので、トライアル期間を設けるなど、新しい猫を迎える場合は、慎重に選んであげてくださいね。
喧嘩は肉体や精神のダメージが大きい
猫の喧嘩は命の取り合いまではいきませんが、お互いの立場を決める意味がある為、激しく喧嘩します。特に発情期のオス同士の喧嘩は激しくなりがちです。
そのため、喧嘩の後は怪我をしたり、精神的に落ち込む事が多いです。時間をかけてじっくりケアしていく必要がありますので、喧嘩はしないのが一番です。
わたしの猫も喧嘩して帰ってきたら、精神的に落ち込んでしまいました。病院に行って感染症などすぐに検査して、大事はなかったですが、精神的なケアは時間がかかりました。
お好みグッズで気をひいてあげたり、ちょっと高いけどお好みのチキン風味のウェットタイプのご飯を増やしたりしました。もし元気がなく塞ぎ込んでいる場合は、時間かかりますが、根気よく愛情を伝えてあげるのが良いと思います。
猫の勝負は一回だけ
猫の喧嘩には再戦がほぼありません。一度決まった立ち位置は守るのが猫の習性です。だから、やりあう際は、激しくなりがちなんですね。
複数の猫を飼っている場合、喧嘩なのかじゃれあっているのか判らない時があります。その際は、「瞳孔が開いているか」「爪を出しているか」「鳴き声が甲高いか」を気にしてあげてください。
もし、危ないと感じた場合はおもちゃを投げたり、大きな音を出すと猫の気がまぎれたりしますよ。
脱走は喧嘩に遭遇する可能性大で要注意
飼っている猫の脱走は、野良猫と出会ってしまい喧嘩に発展する可能性が高いので、要注意です。
なぜ要注意かというと、野良猫は何らかの感染症ウィルスをもっている可能性が高いからです。喧嘩で噛まれたり、引っかかれた傷口から細菌が入って死亡に繋がる重大な病気になる場合があります。
もし野良猫と喧嘩になりそうな場合は早めに仲裁に入り、取っ組み合いが始まるのを回避しましょう。
外の世界は野良猫の縄張り
猫の縄張りってどれくらいだと思いますか。飼い猫は餌に困る事がないので、家の中を縄張りにしていれば十分に生きていくことが出来ます。
しかし、野良猫は餌を探して確保しないと生きていけません。オスの野良猫の縄張りは40平方キロメートルまで広がる事があるんです。
メス猫を探しているオス猫はさらに生活圏を広げていくといわれており、幅広いテリトリーをもっています。
そんな中に、飼い猫が迷子になると、どうしても野良猫のテリトリーに入り、喧嘩を余儀なくされてしまいます。それほど、外の世界は怖いんですね。
野良猫は日々、テリトリーを守るため喧嘩もしますので、飼い猫が野良猫に喧嘩するのは不利です。
飼い主さんは室内で猫を飼おうと決めたら、猫が脱走しないようにしてあげてください。
喧嘩で怖い感染症
野良猫はほぼ確実に何らかの感染症を保有しています。喧嘩の傷から命を落とす病気になってしまう事があるので気をつけましょう。
特に、気をつけるべき感染症は2つです。
細菌性の感染症
噛みつかれた傷から感染する病気です。傷口に最近が入ってくると、体が赤く腫れあがり膿がたまる「膿瘍(のうよう)」や「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」といった病気になります。
重症化すると体の一部が壊死してしまう事があります。
ウイルス性の感染症
ウイルスの感染で怖いのが「猫白血病ウイルス感染症」と「猫エイズウイルス感染症」です。
こちらに感染すると治療が難しく、予防策もありません。特に猫エイズウイルスは、発症すると短期間で死に至りますので、要注意の感染症です。
脱走の対策をしよう!対策グッズおススメ3選
愛する猫ちゃんが喧嘩に遭遇するリスクを下げる為に、脱走は防止したいですよね。
猫が脱走する危険性が高いシチュエーションは、飼い主さんが帰ってきた時や、外出する時に開く玄関のドアです。また、猫が自分で窓を開けたり、ベランダのフェンスを乗り越えて外に出たりもします。
そこで、脱走の危険性が高い「玄関」「窓」「ベランダ」を対策するおススメアイテム3選を紹介いたします。
玄関付近は高い柵
玄関の近くは高い柵を設けましょう。低い柵だと猫は簡単に飛び越えてしまします。猫のジャンプ力は体高の約5倍、最大で2メートルといわれています。
(2024/12/12 01:19:25時点 楽天市場調べ-詳細)
窓のストッパー
猫は手足を上手く使って、窓や網戸を開けてしまう事がありますので、市販のストッパーなどを使って2重にロックすると良いです。
ただ、窓を開ける際は、周囲を確認して猫が近くにいない事は確認しましょう。わたしも何気なく窓を開けて猫が飛び出しそうになって、ヒヤッとした事があります。
ベランダのネット
基本は猫をベランダに出さないのが無難ですが、ベランダの手すりを歩いて外へ逃げたり、転落事故にならないように、ベランダにネットを張るのは有効です。
マンションだと、仕切り板を越えて隣の部屋に脱走したりしますので、上下の隙間をふさいでおきましょう。
まとめ
今回は猫が喧嘩をする理由と元気がなくなる訳を解説しました。猫の喧嘩はお互いの立場を決める役割があります。基本的に猫の喧嘩に再戦はなく激しくなりがちなので、肉体的にも精神的にもダメージが大きい事をご理解頂けたかと思います。
そんな猫の喧嘩は、大きく3つの理由でおこります。
- 縄張り争い
- 発情期
- 他の猫との相性
特に野良猫との喧嘩が要注意である事もお伝えさせて頂きました。外の世界は野良猫の縄張りなので、飼い猫が脱走すると喧嘩となる場合が非常に大きい事、判ってもらえたと思います。
野良猫との喧嘩で怖いのが傷から感染症にかかってしまう事です。特に怖い感染症は以下の2点です。
- 細菌性の感染症
- ウイルス性の感染症
猫が脱走をして、少しでも傷を負っていた場合は必ず病院で検査してもらいましょう。命に係わる事ですので、要注意です。
最後に猫が脱走しない為の対策とグッズを紹介させて頂きました。猫はペットの中でも運動能力が高いので、しっかりと対策をして脱走による喧嘩に遭遇するリスクをなくしていき、安心したペットライフを送ってくださいね。