突然ですが、猫の餌をあげる時間やタイミングって、どうやって決めていますか。
実は、適切な餌の回数って猫によってバラバラなんです。
それは、猫の年齢はもちろんのこと、食いしん坊タイプか食が細いタイプなのかなど、同じ猫でもそれぞれ個性があるから。
例えば、一般的に成猫のご飯タイムは一日2~3回で良いと言われています。でも、まだ子猫の場合は、しっかり栄養を摂るためにも4~5回は食べなきゃいけなかったり。
そんな色々な要素で決まるベストな餌の時間って、一体どうやって決めれば良いのか分からなくなりますよね。
あなたの愛猫にとって、最適な餌の回数やタイミングを知らないと、生活習慣病・栄養失調などの原因となり、きちんと健康管理ができないということに。
そこで、今回はそんなお悩みを大解決。あなたの猫ちゃんに合う、餌のタイミングを簡単に見極める方法をご紹介していきますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
どの猫にも共通すること

始めに、どの猫にも共通するポイント3つを解説します。
- 餌の時間は同じにする
- 餌の量・回数を守る
- 寝る前に餌をあげても問題なし
それぞれのポイントを、詳しく見ていきましょう。
1.餌の時間は同じにする
餌の時間は、猫の生活リズムを整えるためにも、毎日同じ時間帯にあげることをオススメします。
毎日バラバラの時間に餌を食べると、生活リズムが乱れて体調不良の原因に。きっちりと、「〇時〇分に」と決めすぎる必要はありませんが、だいたいのご飯タイムは決めてしまいましょう。
また、猫が体調不良の時は食欲がなくなるケースが多いのですが、餌の時間を決めていることでささいな体調の変化にも、いち早く気が付くことができるというメリットもあります。
お仕事などで、どうしても毎日同じタイミングで餌をあげられないという人もいますよね。そんな人には、こちらの自動給餌器(じどうきゅうじき)がオススメ。
最近ではスマートフォンで管理できたり、飼い主さんの音声が録音できたりするものもあります。
自動給餌器には、”電池式”と”電気式”があります。それぞれ、電池切れや停電時に対応できないなどのデメリットもあるため、購入する前にしっかり確認して検討しましょう。
また、ピッタリ毎日同じ時間にあげられないからといって、突然猫が体調を崩すことはないため、神経質になりすぎても飼い主さんのストレスに。
あなたのライフスタイルと愛猫ちゃんに合ったタイミングを見つけて、餌をあげるようにしましょう。
- 餌の時間を同じにすることで生活リズムが整う
- 体調の変化に気づきやすくなる
- 難しければ”自動給餌器(じどうきゅうじき)”に頼る
2.餌の量・回数を守る
一日に食べる餌の量を、きちんと把握できている飼い主さんは意外と少ないと言われています。
また、愛猫ちゃんにおねだりされると、ついつい可愛くて餌をあげすぎてしまったり。
これは飼い主さんの強い意志が必要ですが、おねだりされても餌の量は必要以上にあげないように、グッと我慢しましょう。
欲しがるままに餌をあげると、やがて肥満に繋がり、糖尿病・脂肪肝・胃が捻じれる病気(胃捻転 いねんてん)などなどのコワ~イ病気を引き起こす原因に。
「今日だけ」と思って餌をあげてしまうと、だんだんと猫は「おねだりすれば餌がもらえる」と思ってしまうので、しっかり飼い主さんが管理してあげましょうね。
どうしてもというときは、一緒に遊んであげて注意をそらしたり、カロリーの低いおやつを少しだけあげると、良いですよ。
3.寝る前に餌をあげても問題なし
猫は、寝る直前に餌を食べても全く問題ありません。
わたし達人間は、寝る前にご飯を食べると、消化が悪くなったり太りやすくなったりと、あんまり健康に良くないですよね。
猫は基本的に肉食動物なので、お肉が中心になる猫の餌って実はカロリーが高め。そんな餌を消化するためには、これまたたくさんの体力が必要。
そこで、猫は食べてすぐに寝ることで、消化を助けようと体力を温存しているんです。
年齢に合わせた餌のタイミングは?

猫に餌をあげるタイミングは、年齢によって差があります。
ここでは、猫の成長度別に適切な餌の回数・タイミングについてを解説。
1.子猫(~生後約6か月)
生後約6か月までの間は、体もまだ十分に成長していないことから、餌の回数が多くなります。
【餌の回数(月齢別)】
生後1か月~2か月 | 4~6回 |
生後3か月~6か月 | 3~4回 |
生後7か月~12か月(※) | 2~3回 |
※子猫と成猫の間の期間ですが、この項目では子猫として説明しています。
ちなみに、昔飼っていた愛猫「しゅり」が生後約2か月ぐらいの時は、「朝・昼・晩・深夜・早朝」の5回に分けて、次の時間帯にあげていました。
【子猫の餌やりタイムテーブル】
朝 | 9:00 |
昼 | 13:00 |
晩 | 18:00 |
深夜 | 23:00 |
早朝 | 5:00 |
できるだけ、わたし達飼い主の生活リズムにも合わせられるようなペースで、子猫がお腹を空かせないように時間を考えていました。
生後約6か月ぐらいまでの猫は成長期のため、たくさんの栄養が必要な時期。でも、まだ消化器官がちゃんと発達していないんです。
そんな時に、一度にたくさんキャットフードをあげても消化しきれないので、上の表を参考に、回数を分けて必要な栄養が摂れるようにしてあげましょう。
【1歳未満の子猫に必要な一日のカロリー】
体重×160㎉
生後7か月~生後12か月までの間に、少しずつ回数を減らして一日二回になるように調整していきます。
1歳のお誕生日を迎えると、ついに成猫の仲間入り。
2.成猫(約1~6歳)
成猫になると体もきちんと成長し、2回の餌でもしっかり消化できるようになっています。
そのため、朝と晩の2回餌をあげると良いでしょう。
【成猫に必要な一日のカロリー】
体重×80㎉
猫はかつて朝と夕方に狩りを行っていたといわれており、この生活リズムが猫にとってもちょうど良いからです。

ただ、絶対に2回じゃなくても大丈夫。朝・昼・晩の3回が合うという場合は、3回に分けてあげてくださいね。
3.老猫(約7歳~)
老猫の場合は、一日3~4回が目安。
成猫と比べて消化機能が落ちてきた老猫には、一度にたくさんの餌を消化することが難しくなっています。
そのため、一回の餌の量を少なめにして、その分回数を増やしてあげるといいでしょう。
一日3~4回が目安ですが、大切なのは「一度の食事が負担にならない」ということ。
そのため、2回の食事でも負担になっていないようであれば、無理に細かく与えなくて大丈夫。猫の様子を見ながら、決めてあげましょうね。
【老猫に必要な一日のカロリー】
体重×60㎉
年齢別の餌の量をさらに詳しく知りたい人は、この記事は絶対に必見。

- 子猫は月齢によっても餌の回数が変わる
- 成猫は基本的に朝・晩がベスト
- 老猫は一回の食事が負担にならないように回数を調整する
体質に合わせた餌のタイミング

わたし達人間でも、いろんなタイプ・体質の人がいるように、猫によってもそれぞれ違った特徴があります。
- 去勢済み
- 完全室内飼い
- 食いしん坊さん
- 食が細い子
この4つのタイプの猫に共通することは、餌の回数は多めが良いということ。
どういうことか、理由を詳しく説明していきますね。
1.去勢済みの猫
去勢することによって、代謝が落ちてしまい太りやすいのが去勢済み猫ちゃんの特徴。
そのため、一回の餌の量を減らして、その代わりに回数を増やしてあげることをオススメします。
もちろん、食事の工夫だけじゃなくって運動も大切。このおもちゃは、外出する前におやつを入れておけば、お留守番の時間でもしっかり遊びながら、運動してくれますよ。
スペースに余裕がある人は、猫用のトンネルもおすすめ。飼い主さんも一緒に運動できちゃいそうですね。
去勢済みの猫用キャットフードも販売されているため、去勢をキッカケに一度キャットフードの種類を見直してみることをオススメします。
2.完全室内飼いの猫
完全室内飼いの猫は全く外に出ないため、ストレスが溜まりやすい傾向にあります。ストレス解消がうまくできないと、体調を崩してしまうなんてことも。
ご飯を食べることは、室内飼いの猫ちゃんにとっては貴重な楽しみの一つ。
そのため、ご飯タイムはちょっと多めに設定してあげるとストレス解消になるんですよ。
また、ストレス解消のおもちゃも必須。友達猫ちゃんは、このおもちゃをガシガシ蹴ってストレス解消しているそうです。
3.食いしん坊さんの猫
ご飯が大好きな食いしん坊さんタイプの猫には、食事の回数を増やすことで空腹の時間を短くできるというメリットがあります。
ただ、ここでも気を付けてほしいのは”カロリーオーバー“。回数を増やしても、量全体が増えてしまわないようにきちんと管理しましょう。
また、食いしん坊さんタイプでダイエットが必要だという肥満気味の猫には、キャットフードをふやかして与えるなど、少し工夫を。

ただ餌の回数を増やすだけじゃなく、ふやかすことで一回の満腹度が更にアップするのでオススメですよ。
肥満が深刻な場合は、獣医さんにきちんと相談してからダイエット用のキャットフードを取り入れてみましょう。
4.食が細いタイプの猫
いつも餌を残してしまう、という食が細いタイプの猫にも回数を増やしてあげることをオススメします。
成猫でも、朝・晩のペースで残してしまうようであれば、朝・昼・晩に分けて様子を見てあげましょう。
3回に分けても食べ残してしまう場合は食が細いのではなく、単純に餌の食いつきが悪い可能性も。

一日に必要なカロリーが十分に摂れない日が続く場合は、体調不良にも繋がってしまうため、必ず係りつけの獣医さんに相談しましょう。
まとめ

【どの猫にも共通するポイント3つ】
- 餌の時間は同じにする
- 餌の量・回数を守る
- 寝る前に餌をあげても問題なし
餌の時間を同じにすることで、猫の生活リズムが整うというメリットがあります。健康管理もしやすくなるため、ぜひ取り入れてみてください。
また、年齢別でも適切な回数には差があります。
【年齢別:餌の回数一覧表】
子猫(~生後約12か月) | 2~6回(※月齢別で変わります) |
成猫(約1~6歳) | 2回 |
老猫(約7歳~) | 3~4回 |
※成長度合いは個体差があるため、あくまでも目安です。
子猫の月齢別の回数は本文に記載していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、成猫でも必ず絶対に2回じゃないとダメというわけじゃありません。
老猫の場合は、一度の食事が負担にならない回数というのがポイント。無理のない回数を、決めてあげてくださいね。
そして、次の4タイプの猫には餌の回数を増やすことをオススメ。
去勢済みの猫 | 代謝が落ちるため、太らないように回数を増やす |
完全室内飼いの猫 | ストレス解消のために、ご飯タイムを増やす |
食いしん坊さんの猫 | 空腹の時間を減らすために回数を増やす |
食が細いタイプの猫 | 少しずつ食べられるように回数を増やす |
詳しい理由やポイントについては、本文でチェックしましょう。全てに共通して、回数を増やすことで”カロリーオーバー“にだけは要注意。
月日が流れて猫の年齢が変わるごとに、餌の回数も変化するもの。「ずっと同じではない」ということを覚えておきましょう。
定期的に、今の食事サイクルが合っているのかしっかり観察することがあなたの猫ちゃんの健康守る第一歩になります。